金次郎の妻、黄み肌ブルベからイエベ寄りニュートラルに再転生!

以前このブログで妻がイエベからブルベに転生してしまったために、髪色を大きく変えるのみならず、コスメや服を全面的に買い替えるはめになり、恐ろしい出費を余儀なくされたとの悲劇について書きました。実はその後も今ひとつ似合う色が見つからない、ブルベ向きの服がしっくりこない、あのパーソナルカラー診断(PC診断)の先生は信頼できないかも、というような不穏なつぶやきが繰り返されていたのですが、気付かぬふりでどうにかやり過ごしてここまで耐えて参りました。ところが、遂にというかとうとうというか、どうやら妻は信頼に足るPC診断の先生を見つけ、激しい競争を勝ち抜いて診断の機会を得たらしく、この度めでたくブルベとイエベの中間から微妙にイエベ寄りの存在として再転生されたようです(汗)。

その世界では知る人ぞ知る独自メソッドを開発されたという先生のご指導は、〈似合う色〉のみに注目してしまうと10万色存在するとされる莫大な量の選択肢を一つ一つ似合う色とそうでない色に分類していくという不毛な作業に入り込んでしまうので、〈かなりブルベ寄りのイエベ〉、〈高明度〉、〈くすみカラー〉という自分の属性に注目して細かな色の違いをあまり気にせず選ぶのが良いというようなものだったそうです。最近大手を振っている春夏秋冬のシーズンコンセプトをそこまで重視していないというのも独自性のようで、金次郎にはよく分からない部分も多々有りますが、妻本人が大納得しているので良しといたします。ただ、取り合えず良しとはするのですが、心配なのはぎりぎりとはいえ再度イエベとなってしまったために、妻の断捨離癖から既にかつてのイエベグッズは全て廃棄の憂き目に遭ってしまっており、再度美容関係もろもろをスクラッチから全面入れ替えすることとなり、お財布的には全く良しとできない点です(涙)。一応、妻のこれが人生最後のPC診断という言葉を信じ、静かに資金を拠出したいと思いますが、今後どうなるかは全く読めず、一つだけ確かなことは金次郎が60歳で定年する夢が潰えたという事実であろうと思います(笑)。しかし、インスタを見せてもらったところ、この先生というのが物凄く勢いの有る中年女性で、上がっている動画の感じで押されたら自分も為す術無く納得させられてしまうだろうと思わされる迫力で自分のプレゼンの参考にしたいとすら思いました(笑)。先日コロナ後の対策として、抗菌や免疫強化に良いと薦められたマヌカハニーを買いに行ったのですが、この売り場の中年女性のマシンガントークも物凄い勢いで、おしゃべりでは人後に落ちないとそれなりに自信を持っていた金次郎でしたが、一言も発することができず、幾つかの選択肢をそれぞれ評価する暇さえ与えられぬうちにあっという間にハニーの瓶を握らされておりました。中年女性パワー恐るべしです。

さて本の紹介に参ります。発売から1年が経過してようやく百鬼夜行シリーズ最新作である「鵼の碑」(京極夏彦著 講談社)を読了することができました。800ページ超えのボリュームは正に〈煉瓦本〉の呼称にふさわしく、妻のコロナ発症により11月頭の3連休の予定が白紙になるという棚ぼたが無ければ到底読み通すことはできなかったと思います。日光を舞台に、消えた死体の謎、光る猿や燃える碑の謎、行方不明の男の謎を巡る物語が同時並行的に進展するいつものパターンですが、本シリーズの特徴である個別妖怪の掘り下げには重きが置かれず、得体の知れない謎に満ちた物語の総体を猿・虎・狸・蛇が合わさった怪物とされるヌエと捉えて表現する内容でこれまでとは趣が少し違うという印象でした。京極堂をはじめとしたオールスターキャスト勢ぞろいでシリーズ読者には楽しめますが、過去作への言及も多く、(そんなにいないと思いますが)このシリーズへの新規参入の読者層にはハードルが高い内容とも感じました。前作から17年ぶりの新作なので、17年後には殆ど喜寿の金次郎は軽々に次作に期待とは言いにくいですが、ややうんちくの総量が少なかった点は期待が大きかっただけに今ひとつ食い足りない印象であり、やっぱり次作に期待したいと思います(笑)。

「マリスアングル」(誉田哲也著 光文社)は「ストロベリーナイト」に始まる姫川玲子シリーズと「ドルチェ」を含む2作の魚住久江シリーズのクロスオーバー作品となっています。まだまだ男性社会である警察組織の中で背筋を伸ばして肩肘を張りながら時に暴走してでも犯人検挙に邁進する姫川と、犯罪者を含めた他人を包摂しその立場に共感することを通じての犯罪抑止に重きを置く魚住のコントラストとケミストリーが清々しく描かれた、気持ち悪い中身はともかく爽やかな読後感の作品でした。姫川と魚住が同じぐらい登場しますが、版権は姫川シリーズの光文社が取得しており、元々新潮社から出ていた「ドルチェ」が光文社文庫から新装版として出版されたことでこのコラボが実現したのだなと興味深く読みました。物語は慰安婦問題というポリティカルなテーマを取り上げているのが本シリーズの中では異色であり、報道の在り方やメディアの政治への向き合い方についても触れられていて誉田先生は何か思うところが有ったのかなと勘ぐってしまいました。ホリエモンをモデルにしたと思われるⅩ世代経営者と、より若くて敏腕なのに精神的にはややひ弱なミレニアル世代経営者の好対照も印象的でした。つらつら書いてきましたが、もろもろ盛りだくさんな分ミステリー・サスペンスとしての味わいはやや低調だったかなとも思いますが、シリーズを長く続けていくためにはこういう息抜き的な作品も必要なのでしょうね。

「邪悪なる大蛇」(ピエール・ルメートル著 文藝春秋)は鬼才ルメートルが最初に書き上げた作品なのだそうで、諸々の事情によりお蔵入りとなった後数十年を経て著者最後の犯罪小説として上市されたというファンにはたまらない一冊です。大戦中のレジスタンス闘士であったマティルドは戦後腕利きの殺し屋として過ごし、還暦を越えた現在でもバリバリの現役としてかつての盟友アンリからの殺しの依頼をこなしていました。物語は認知症の兆候が出始めた彼女が認知の課題を抱えながらもその類まれな能力でどうにか任務をこなしていくという別の意味でのスリリングな展開を見せますが、そこに恐らく認知症が進行した影響で燃え上がったと思われるアンリへの恋心が偶発、突発事象として絡んでくるために展開のカオスぶりに拍車が掛かります。現実世界がそうであるように、主要登場人物達に次々と降りかかる容赦のない不条理とマティルドの暴走が、ストーリーのいたたまれない切迫感を相乗的に加速させる展開で、読んでいて辛いけれどもページをめくる手を止めることができないさすがの出来栄えでした。ルメートル先生は本作で犯罪小説を書き納め、歴史小説の分野に集中して著述活動をされるとのことで、デビュー作が最高傑作というジンクスに合致しているとまでは言えないものの、かなりそれに近い形で有終の美を飾られたと思いますのでファンは必読の一冊だと思います。

新たな読者の方も増えてはいるのですが、最近このアフター4読書のPVが若干低調で悩んでおります。クオリティはある程度維持していると思うものの、ちょっとマンネリ気味になっている感覚は有りますので読者の皆さんに飽きられぬよう頑張りたいと思います。可能であれば、読書に興味の有るご友人への紹介や↓のバナーをクリックするなどご支援いただけますと幸いです。

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投稿者: 金次郎

読書が趣味の50代会社員です。

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