中年になってから特に身体をしっかり温めたり、一日の疲れを取ってリラックスする目的でお風呂に入る際に入浴剤を使うことが多いのですが、これまではバスクリン社の〈きき湯〉のポカポカ効果が気に入ってしばらく使っておりました。それはそれで満足しているのですが、最近すすめられて使い始めた漢方入浴剤の効果がすごいので少し紹介してみたいと思います。それは〈御陰湯(おかげゆ)〉という商品で、ひと風呂浴びて約800円とべらぼうに高額なのですが、配合されている10種類の生薬の効き目なのか、身体が芯から温まりその効果が入浴後も長時間持続するのが、これまで使っていたものとは比べ物にならないレベルですごいです。
また、その漢方風呂につかった次の朝は、蓄積された疲労が流れ出したかのような爽快感を感じられるので、身体が重くて体調が優れない時などに治療用として使うことにしております。公式HPが非常に不親切で有用な情報が全く入手できず、その効き目の科学的根拠を推し量れないのはやや難点ですが、中国火鍋でお馴染みの天香回味のスープと同じニオイがしますのでウコンは確実に配合されていると思われます(笑)。天香回味とは関係無いと思いますが、この漢方入浴剤をすすめていただいた方からは身体に良いナチュラルなものしか入っていないので食べてもいいし、お風呂のお湯を飲んでも大丈夫と言われておりますが、ちょっとそこまではやめておこうかなと思っております(笑)。さてお風呂といえば、先日お湯を1年に2回しか入れ替えていなかった温泉が基準値の3700倍というレジオネラ菌の大増殖で問題になっておりましたが、なんとなく聞いたことが有るような名前だったなと思いよくよく関連記事を読んでみると、まさにこの事件が発生した福岡県筑紫野市にある二日市温泉・大丸別荘に金次郎は両親と共に15年ほど前に宿泊したことが有りました!歴史を奈良時代まで遡れる二日市温泉は黒田藩の専用浴場が有ったり、夏目漱石が新婚旅行に訪れたりと由緒正しい温泉地で、中でも問題となっている大丸別荘は昭和天皇も宿泊されたという格式の高さで、金次郎が訪問した際にも天皇陛下ゆかりのグッズなどがこれ見よがしに展示されていたのを見てやや腰引け気味になったのを覚えております。しかし、今にして思うと、あまりにも昭和天皇推しだったので、もしかしたら昭和天皇がお使いになったお湯を伝え続けるために、お湯をできるだけ入れ替えなかったり、うなぎ屋の秘伝のタレのようにつぎ足して使っていたのではないかと勘繰ってしまいやや気持ち悪くなりました。幸い金次郎一家は入浴後も特に身体の不調は感じませんでしたが、レジオネラ菌は1976年にアメリカのペンシルベニア州で開催された米国在郷軍人会に参加した後に肺炎を発症した人々の肺から見つかった菌だそうで、亡くなった方も多数出たとのことで恐ろしいですね。ちなみにレジオネラの語源は在郷軍人=legionnaireなんだそうですが在郷軍人金というネーミングはちょっとセンスがどうなのかなと思いました。
本の紹介に参ります。「ザ・ロイヤルファミリー」(早見和真著 新潮社)は、馬券のまぐれ当たりをきっかけに何かと毀誉褒貶の多いワンマン馬主山王のマネージャーとなった元税理士の栗須が、次第に競馬の魅力に引き込まれ、人間と馬の血統にまつわる運命に飲み込まれ翻弄されながら自らの人生をも切り拓いていくという競馬エンタメ小説です。馬主とはどういうものなのか、馬主と生産牧場や調教師そして騎手との関係性、活躍できなかった競走馬の悲しい末路など、華々しいレースの裏側を垣間見ることのできる内容で競馬好きの金次郎にはたまらない一冊でした。若駒をオークションで競り落としたり、〈庭先〉と呼ばれる相対交渉で購入したりする仕入れの場面には興味をそそられましたが、競走馬を維持するだけで月に70万円程度のコストがかかるそうで、到底馬主にはなれないと瞬殺で諦めました(笑)。
「関ヶ原合戦は「作り話」だったのか」(渡邊大門著 PHP研究所)は天下分け目の関ヶ原合戦にまつわる様々なエピソードについて、1次資料の検証により何が史実で何が後世の創作なのかについての整理を試みた一冊です。豊臣政権での五大老・五奉行体制において大老と奉行は同格で役割の違いから呼称が違うだけだったというのは少し意外でした。名文として名高い直江兼続による直江状も後世の創作の可能性が高く、しかも大河ドラマなどでよく強調される石田三成と兼続の打倒徳川の盟約も上杉家が家康に背いた責任を兼続に転嫁するための作り話だそうでかなりがっかりいたしました。関ヶ原を描くドラマでは必ず重要なシーンとして演出される小山評定も、かの有名な小早川秀秋の裏切りを催促する砲弾の打ち込みも創作だそうで、この本は読まない方が良かったかもと若干後悔いたしました(笑)。
「骨灰」(冲方 丁著 KADOKAWA)は東京という大都市の歴史に関連した身の毛もよだつホラー小説です。大手デベロッパーのIR部に勤務する松永が自社が手掛ける高層ビルの工事現場で骨や火が出たとのSNS投稿に対応すべく、工事中のビルの地下深くに降りていったところ、最深部に謎の祭祀場と深い穴、そして穴の底につながれた男を見つけるところから物語が始まります。それだけでも充分怖いのですが、嫌な臭いと謎の灰、身の回りで発生する怪奇現象に加え、確実に何かを隠していると思われる祭祀場を取り仕切る怪しげな人々までが登場し、恐怖のボルテージがどんどん上昇していくのを感じつつ先が気になって読むのをやめることができません。東京の暗渠や地下鉄迷宮を題材にした小説は数多く出ていますが、そういう〈隠された場所〉には人間の好奇心を惹きつける負のパワーが有るのだなと改めて感じました。
折角ですのでホラー作品をもう一冊簡単に紹介します。「変な家」(雨穴著 飛鳥新社)は正体不明のホラー作家兼YouTuberである雨穴先生のデビュー作で24年に映画化されることが決まっている話題作です。知人が購入を検討している一見明るく開放的で良さそうな中古一軒家物件をよく見てみると、謎の空間、二重扉、窓の無い子供部屋など多くの無視できない不可解構造の違和感が気になり始め、この謎を追いかけるうちに恐ろしい更なる闇に行き当たるという展開の不動産ミステリーホラーとなっております。最近は事故物件ものの小説をよく目にしますが、本作はきちんとミステリー仕立てになっており、しっかりミスリードされた上に終盤の急展開も楽しめるのでなかなかおすすめだと思います。
先日妻と久々に銀座のひつまぶし名古屋備長マロニエゲート銀座1店にてうなぎを堪能いたしました。このお店はひつまぶしが売りではありますが、金次郎の絶対的おすすめは香ばしく焼いたうなぎに甘辛ダレがたまらないうな重です!ぜひお試しください。
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