4月9日(水)に本屋大賞2025の結果が発表されました。金次郎、宿敵M、そしてChat GPTまでもが「カフネ」(阿部暁子著 講談社)を大賞に予想しており、今回は大賞を外して恥ずかしい思いをするのではという胃の痛くなる危機感は薄く比較的余裕を持って発表の瞬間を迎えることができました。そして、予想通り大賞は「カフネ」が獲得し、点数を見ても581.5点と2位に約230点の大差をつける圧勝となりました。出だしは妄想癖、キレキャラ、酒びたりと全くダメダメであった薫子が次第に大変な有能ぶりを示す一方、抜群の料理の腕前とぶれない信念で無欠に見えたせつなが意外と弱みを見せるという裏切り展開も読者を飽きさせない仕組みとして機能しており、改めて巧いなと感じ、その良さに気付けた自分を褒めたいなと思いました(笑)。成瀬の揺るがなさに100%依存しその強さを信奉すらした去年と異なり、人間の多面性や弱さや心の揺らぎを正面から受け止め、これが人間だと世に問うた本作が大賞に推されたことを心から嬉しく思います。阿部先生、受賞誠におめでとうございました&有難うございました!
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【アフター4読書恒例企画】本屋大賞2025順位予想対決!
今年もこの日がやって参りました。4月9日(水)の本屋大賞2025結果発表を前に、連日深夜に及ぶ激務と急性胃腸炎に苦しんだ上に、ノミネート作品を読んで書き溜めたメモがPCの故障により失われるという災難に見舞われ、今回は順位予想を断念しようかと心が折れかかりましたが、何とか自らを叱咤しぎりぎりで予想を完成させることができました。宿敵Mとはオフィスで会ってもこの対決の話は全くしないという冷戦状態が続いておりましたが、いよいよ本日より熱い戦争の始まりです。過去6回の対決は3勝3敗のタイとなっており、先日執り行われたMの披露宴で司会の方からこの対決について大々的に言及されてしまったという事情も有り、主賓卓に座った者として絶対に譲れない負けられない戦いです。更に今回は新たな試みとしてChat GPTにも順位予想をしてもらっており、この6年間の対決の蓄積がAIの勢いを凌駕するのか、それとも人類があっけなくAIの軍門に下るのか、対決の行方をお楽しみいただければと思います。以下がその予想となりますが、なんとChat GPTも含め全員が「カフネ」を大賞に推しており、勝負は2位以下の結果次第となりました。対決の帰趨は「恋とか愛とか」、「死んだ山田」、「spring」、「生殖記」あたりの位置付けが握っていそうな雰囲気ですが、二人して一番好きな「小説」を奥ゆかしく3位にしているあたりに我々の予想の洗練度の上昇が表れていると思います(笑)。
いよいよ本屋大賞2025ノミネート作品発表!
今週2月3日(月)に本屋大賞2025のノミネート10作品が発表となりました。金次郎はそのうち8作品を既に読了しており、どれもがいずれ劣らぬ秀作との印象にてあまり驚きは有りませんでしたが、昨年の順位予想対決で苦杯を嘗める原因となった「成瀬は天下を取りにいく」の続編が候補作入りしており、過去の恨みという感情論を排して冷静に今年の予想に臨めるのか自分自身に問いかけているところです(笑)。と言うことで、4月9日(水)の大賞発表に向け、毎年恒例となっている宿敵Mとの予想対決を今年もやりますので、4月5日(土)頃の投稿をお待ちいただければと思います。さて、以下ノミネート作品の簡単な紹介です!
【アフター4読書恒例企画】本屋大賞2024予想対決の結果を発表!
今週4月10日(水)に発表となった記念すべき第20回の本屋大賞2024ですが、今年の大賞は「成瀬は天下を取りにいく」(宮島未奈著 新潮社)が525.5点の高得点で戴冠となり、昨年の凪良先生の2度目の受賞から一転、宮島先生がデビュー作での受賞という非常にフレッシュな結果となりました。
【アフター4読書恒例企画】本屋大賞2024順位予想対決!
今年もこの日がやって参りました。4月10日(水)の本屋大賞2024結果発表を前に、それなりにやる事はたくさん有った仕事の合間を縫い、特に宿敵Mは多忙な私事をかなり疎かにしつつ、どうにかそれぞれ順位予想を完成させることができました。過去5回の対決は金次郎が3勝2敗と勝ち越しており、今回も軽々と3連勝といきたいところです。以下がその予想となりますが、トップ3の顔触れは両者同じで、なんとなく予想のポイントも似通ってきており6回目ともなるとお互いに習熟度が上がってきていると感じました。かなり僅差の戦いになりそうですが、勝敗の鍵はほぼ逆の予想となった「レーエンデ国物語」と「リカバリー・カバヒコ」の位置関係に絞られると思います。Mが好みより青山マジックを優先したのが吉と出るか、金次郎が青山作品が町田カーブをなぞって下位に沈むと見たのが図に当たるか、読者の皆さんもぜひ注目いただければと思います。
【アフター4読書恒例企画】本屋大賞2023予想対決の結果を発表!
いよいよこの日がやって参りました。ただなんとも悩ましいことにこの重要な本屋大賞発表が行われる4月12日(水)の夕方のタイミングで、金次郎と宿敵Mが揃ってお客様にプレゼンを行いそのまま食事に流れるという予定が入っており、結果が気になるあまり月や星やクイズやノアの方舟の話をしてしまい、本業のプレゼンを疎かにする事態になってしまうのではと大変危惧しておりました。ところが幸運にも今年は午後の早い時間に順位が発表され、アポイント時には勝負の結果も判明していたので、若干ニヤニヤしながらではあったものの、ご機嫌な感じでプレゼンを無事終えてその後の会食も存分に楽しむことができて良かったです。そう、既に行間から喜びが滲み出てしまっておりお分かりかと思いますが、昨年に引き続き今年の対決も金次郎が制し対戦成績を3勝2敗の勝ち越しに持ち込むことができました。
金次郎、懐かしの東京西部在住時代を振り返る
1991年の3月末に故郷の福岡を離れ上京してから既に32年が経過してしまっていて、そのスピードに慄然としますが、今回は金次郎がこの32年間に住んできた場所について振り返ってみることにいたします。何度か書いておりますが、金次郎が東京暮らしをスタートさせたのは渋谷区笹塚という京王線沿線の町でした。
【アフター4読書恒例企画】本屋大賞2022予想対決の結果を発表!
早速ですが、4月6日(水)の15:30に発表となりました今年の本屋大賞作品は逢坂冬馬先生のデビュー作「同志少女よ、敵を撃て」早川書房)となりました!逢坂先生のウクライナ戦争に対する深い悲しみ、プーチンでなくロシア国民が平和を願う気持ちを信じたいという強い思いが伝わってくる真摯な受賞スピーチが印象的でした。2位に100点以上の大差をつけての文句無しの受賞、逢坂先生おめでとうございます!
金次郎はロシアのウクライナ侵攻のプラスの影響は認識しつつも、侵攻(2月24日)と投票締め切り(2月28日)のリードタイムの短さから多くの書店員さんは投票に反映させられなかったと見て5位としたのですが、候補作10冊を全部読んで全作品への書評を添えないと投票が有効とならないルールが(我々もほぼ同じことをしていますw)、忙しい合間を縫っての作業となる書店員さんの重荷となり、必然的に投票がぎりぎりになった結果より多くの得票に繋がったものと分析しました。よく考えると、直前まで各候補作の売れ行きを睨みながら最終盤まで投票を引っ張り、その時点で一番売り上げアップが狙える作品に投票するのも商業的には合理的とも思えますので、次回は投票締め切り直前の時事ネタや各種ランキングなども加味して予想しようとノートに書き留めました。
一方のMは戦地となってしまったウクライナにも近いドイツ在住であり、この危機を直接肌で感じて心を痛め、戦争を題材として描いているとはいえエンタメ要素も盛り込んだことに起因する不充分なリアリティへのネガティブな印象が影響し9位としてしまい予想対決という観点では大きなダメージを負うこととなりやや気の毒ではありました。
2位は「赤と青とエスキース」(青山美智子著 PHP研究所)で金次郎もMも構成の難から6位としたのですが、よくよく考えると勿論昨年2位の著者への期待もさることながら、候補作中唯一の恋愛を中心テーマとした作品であり、この点をやや過小評価してしまっていた感は否めません。とMに伝えたところ、いやいや「残月記」にも恋愛要素在りましたよ、と大賞に推して7位に沈んだ作品への執着を滲ませるあたりに彼の悔しさを感じました。
3位となったのは「スモールワールズ」(一穂ミチ著 講談社)で金次郎は大賞、Mは3位と予想しましたのでほぼ想定通りの結果でした。今回3位と渋い順位にとどまったことで、著者が後続作品をどんどん世に出していることから、次回記念すべき第20回本屋大賞の獲得も狙えるポジショニングかと思います。こういう先入観は予想外しのもとなのですが(苦笑)。
さて、金次郎の溢れる喜びに読者の皆さんはもう薄々気づかれていると思いますが、はい、予想対決は金次郎の勝利となり戦績を2勝2敗のタイに持ち込みました。次回20回記念大会は勝ち越しを賭けた天王山となります。
ところで、本ブログの最初の読者であり校閲担当でもある妻ですら全く理解しておりませんので、よもや読者の皆さんの中にこの順位予想対決のルールをご存知な方はおられないと思います。折角ですので結果発表のついでに簡単に説明しますと、作品の予想順位と実際の順位の差の絶対値に(11-順位)を掛け合わせたものを合計し、合計点が少ない方が勝ちということになっております。具体的には、大賞となった「同志少女~」は金次郎が5位と予想したので|1―5|×10=40、一方Mは9位としてしまっており|1-9|×10=80となります。2位の「赤と青と~」はどちらも6位としたので|2-6|×9=36という具合ですね。これを全作品について計算し合計するわけですが、今回金次郎は148点、Mが207点となり、点数の少ない=特に上位の予想のずれが相手より少なかった金次郎の勝利!ということになります。ちなみにこのルールでの最高点は0点(大賞から10位まで全部当てるケース)、最低点は298点(どういうパターンか考えてみて下さいw)ということで200点越えのMはまずまず外した格好となっております(笑)。
以下、4位以降の順位と簡単なコメントです。
(関連記事はこちら)
金次郎と宿敵Mによる本屋大賞2020予想対決、結果発表!
本日14時より待ちに待った本屋大賞2020の発表があり、金次郎もMも仲良く〈イマイち〉として9位に予想した「流浪の月」が大賞に選ばれました(苦笑)。
昨年は揃って大賞を当てたのに今年は大外し、〈この本を全国の読者に届けたい〉という気持ちがかなり足りていなかったと反省するのも何か変なので、まぁいいか。
さて、予想対決の結果ですが、、、
マイナス196点 VS マイナス142点の大差でMの圧勝となりました(涙)。
お互い1位に予想した作品は下位に沈み互角だったものの、 金次郎は「店長が~」と「ノース~」の外れのダメージが大きく、全体に手堅くまとめたMに軍配が上がる結果となりました。「ノース~」を譲位に、「店長が~」はきちんと下位に予想していて当たっています。 悔しいですが、コロナが落ち着いたところで〈金の栞〉を進呈させて頂くこととします。来年は負けません。
“金次郎と宿敵Mによる本屋大賞2020予想対決、結果発表!” の続きを読む金次郎と宿敵Mによる本屋大賞2020予想対決!
いよいよ金次郎と宿敵Mとの本屋大賞予想対決の時がやって参りました!今日は余計なことは書かず、それぞれの総評、順位予想と一言コメントを紹介させて頂きます。
4月7日(火)に公式順位が発表される予定となっており、予め合意したルールに従って点数を計算、決着を付けることになります。 (詳細は→本屋大賞2020ノミネート作品発表!)
本を背負って本を読みながら本の山を積み上げる金次郎が勝つのか、老獪な言葉の魔術師Mがその感性の冴えを見せつけるのか、結果が待ち遠しいところです。
金次郎
【総評】
上位6作はすんなり選べたのですが、いずれ劣らぬ秀作揃いでそこからの順位付けに悩みに悩みました。結果、一番心に深く刺さったという基準で大賞は「夏物語」、当てに行く気持ちを少し忘れて、こんな時だから明るくなれる「店長が」を次点に推しました。多くの人に受け入れられるエンタメ作品として「線は、」は外せず第3位です。直木賞でスケールの大きさが売りの「熱源」は逆に壮大過ぎて理解が追い付かないかもと第4位、「ライオン」は素晴らしいが新井賞作は上位に来ないジンクスを信じ勝負に徹して第5位にしました。ミステリーは本屋大賞に弱い実績から「Medium」は泣く泣く第6位とさせて頂いております。
【順位予想】
本屋大賞:「夏物語」(川上未映子著 文藝春秋)
静かな社会現象である非配偶者人工授精を切り口に、生まれてくることを自ら選択できない子供の完全な受動性というある意味究極の理不尽に光を当てた本作は、家族の在り方を世に問う社会派小説であると共に、そもそも不条理な人生に苦悩しつつも立ち向かう覚悟の美しさに気付かせてくれる感動と導きの書でもあります。
第2位:「店長がバカすぎて」(早見和真著 角川春樹事務所)
バカという名の理不尽に振り回され、怒り、悩み、焦り、疲れ果て自分を見失いながらも、仕事に真摯に向き合い続ける苦境の契約社員書店員谷原さんがなんともチャーミングな本作は、同時にノミネート作中随一の笑える作品でもあります。そして、自分の部署には無理だけど、隣の部署にはいて欲しい山本店長は本当にバカで最高です。
第3位:「線は、僕を描く」(砥上裕將著 講談社)
老師に才能を見出される若者の成長を描くという少年漫画プロットの本作が、普通のエンタメ作品と一線を画す高みにあるのは、描かれなかったものと何も描かれていない余白にその本質を見出すという、奥深い水墨画の世界を、その世界に身を置く芸術家である著者の感性で鮮やかに疑似体験させてもらえるからだと思います。
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