まともな英語もおぼつかないのに、英会話の授業や教材ではスラングや省略語が題材になることがそれなりにあります。外国人のインスタやFBを観たり、SMSでの会話を頻繁にしているとそういった表現に触れる機会が増えて慣れるのでしょうが、金次郎は引きこもって本ばかり読んでいるためになかなか上手く使いこなすことができません。ということで今回はよく出てくる英語の省略語を中心に(正確か自信無いですが)紹介してみたいと思います。
先ずは王道のOMG。これは説明するまでもなくoh my god!の略ですが、日本人にはどういう場面で使うのが適切かイマイチよく分からない言葉ではありますね。ちょっと似た感じの軽い表現にSMH=shaking my headがあります。これは頭を左右に振って、やれやれ、あきれた、などの気持ちを表す言葉ですね。ジョジョ的に言うなら、「SMHだぜ。」となります。
こういう表現はSNS上のカジュアルなやり取りで使われることが多く、結果として友達関連の語彙が多くなります。メジャーなものではBFF=best friend foreverで一番の親友、があり、略語ではないですがFAMも大親友を意味します。最近の流行ではbefore anyone elseの略で、大親友や最愛の人を意味するBAE(読み方はベイ)もよく使われているようです。これもしかして間違ってバエとローマ字読みした日本人がいて、それがインスタ映えのバエと繋がって普及しているのだろうか、と一瞬邪推しました。あ、ちなみにSNSという言葉は日本でしか通用せず、海外ではほぼsocial mediaという表現で統一されているとの話です。英会話の授業ではこのSNSが伝わらずかなり困った記憶があります。
我々の業界ではIMOといえばInternational Maritime Organization(国際海事機関)ですが、スラング界ではin my opinionすなわち、私の考えでは、個人的には、というような意味で使われます。もう少しびびっておずおずと言い出す場合は、謙虚のhumbleをつけて、IMHO=in my humble opinionと切り出すようです。外国人は自分の意見をとにかく主張する、と刷り込まれてきた我々世代には、外国人のそういうおずおず感は俄かにはピンと来ませんが。
最近は(笑)と使うと即オジサン扱いのようですが、だいたいそんな意味で用いられているのがLOL。これはlaughing out loudの略でloudという言葉から連想する爆笑のイメージよりは(笑)に近い感覚で使われるようです。もう少し爆笑的な表現がROFLで、これはrolling on the floor laughingの略となり直訳すると笑いながら床を転げまわる、となりニュアンスは伝わるかと思います。なんと、このROFLはroflとして通常の英単語化しているようで、愉しみながら時間が過ぎている様子を表すようですね。just rofling on You-Tubeみたいな感じでしょうか。
ネットっぽい表現ではIRLというのがよく使われていて、これはin real lifeでネット上でないリアルな生活では、という意味になります。またハッシュタグでも使われているのがTBTで、これはthraw back Thursdayの略で過去を回想する際の用語で、昔の写真などと一緒に記載されますね。
ばらばらと書いてしまいましたが、この他にもJKは女子高生ではなく冗談だよのjust kidding、be right backですぐ戻るを意味するBRB、すごい!のgreatはGR8(あまり省略されてない)、I don’t knowはIDK、let me knowはLMKなどなど無数に有ります。若者しか使ってはいけない言葉のようですが、金次郎はYOLOが気に入ったのでどこかでこの表現を使いたいと思います。You only live once(人生一度きり)。
さて、今回は佐藤正午先生の作品を紹介します。先ずは何と言っても著者最高傑作との評価が浸透している「鳩の撃退法」(小学館 上・下)です。2015年度の山田風太郎賞を獲得した本作は、直木賞作家のダメ人間である津田を中心に、一家失踪、古本屋の謎の遺品、裏社会を牛耳る恐ろし気な男といった、一つずつでも読者を引っ張る力のある謎が複数提示される上に、物語が作中で津田が執筆しているフィクションという形で展開するために、過去の様々な時点に話が飛びまくったり、非常にいいところで場面が切り替わったりと、著者の術中にはまりまくって翻弄されつつどうしようもなく引き込まれて読み進めてしまう、まさにページターナーです。
実は、タイトルの掴みどころの無さから暫く読まずに放置してしまっていたのですが、いざ読み始めると、どうして入手してすぐに一行でも読んでみなかったんだろう、と激しく後悔する面白さで、今後はあらゆる先入観を捨てて作品に向き合わねばならないと改めて思いました。
著者が津田に語らせている、登場人物の言動の必然性にこだわる姿勢や、伏線の回収を含めたプロットデザインに求められる緻密さには、虚構を創造する難しさと面白さの深淵に触れる示唆があり、才能の有無はともかく自分でも物語を作ってみたいと思わされる傑作でした。来月に藤原竜也主演で映画化されますが、この世界観をどうやって映像化したのか、できたのか、非常に興味が有ります。ちなみに、物語序盤で登場するチンピラの大河内がLOLを連発しています(笑)。
「身の上話」(光文社)はNHKで数年前にドラマ化されており、そちらは観たのですが、今回改めて原作を読んで二度目なのに肝を冷やしました。どこにでもいそうな田舎町の書店員ミチルが、ただ流れに任せて軽い気持ちで道を踏み外した結果信じられない様々な災禍を引き起こすというこのお話は、何の変哲もない日常に実は影のように忍び寄っている非日常的な不幸の存在を突き付けてくる静かなホラーサスペンスになっています。以前のブログでも紹介しましたが、「灰の劇場」(恩田陸著 河出書房新社)を読んで感じた、絶望や死というものも虚構と同じように日常のすぐ傍に存在しているのではないかとの恐怖を思い出しました。
「月の満ち欠け」(岩波書店)は直木賞受賞作で、生まれ変わりと愛情という念の深さをテーマとした、これまた時空を自由自在に行き来する展開のどんどん引き込まれる作品です。男はどんどん歳を重ね、女の方は生まれ変わりながら若返り続けた結果、最終的には結構すごいことになるのですが、そういう有り得無さはどうでもよくなって、ある意味相当執念深いルリから目が離せなくなる作品です。レンタルビデオ店のバイトとお客(でもないのですが)という出会いは、30年前に同じくレンタルビデオ店員だった金次郎にはツボの構成でした。一瞬名作「深井河」(遠藤周作著 講談社)を思い出しましたが、そんなには類似してなかったですね。まだまだ修行が足りません(苦笑)。
全くやることの無い四連休。読書マラソンにでも挑戦しますLOL。
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