「興亡の世界史」シリーズ(全21巻)を遂に読了~後編

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」(ブレイディ・ミカコ著 新潮社)は今とても売れている、と言うか売れ続けているノンフィクション作品ですが、とにかく本書の主役である中学生の息子くんが最高なのです。

アイデンティティの定まらない、東洋系で時には差別の対象にもなりかねないいたいけな中学生が、日本とは比較にならない多種多様な人種や階層、価値観のるつぼであるイギリス社会で、勿論本人なりには悩んでいるのだとは思うものの、我々大人が分別くさく難しい顔で理屈をこねながら、我が身やその言動を縛ると嘆いてみせるしがらみの数々を、 いとも簡単に、屈託無く、素知らぬ様子で軽やかに飛び越えて見せる姿に、 本当に胸のすく思いがする、そして我々が暗いと思い込んでいる世界の未来に希望を持たせてくれる本です。

自分の子供の頃を振り返ると、現代イギリスほどでは無いものの、当時の小中学校には確かに色々なバックグラウンドの子供たちが通っており、勿論そんな背景は気にせず日々の生活を送っていたわけですが、そういう違いに少年金次郎がただの無知だったのに対し、この息子くんはかなり分かっている、分かっているのにひょいと前に進んでいるところが本当にすごいと思います。

著者ミカコさんは金次郎と同じ福岡出身で年代も近いので、なんとなくギャップへの戸惑いというか驚きに共感するところ大ですが、 そのポジティブな驚きが成長する息子くんの姿への〈母ちゃん〉のなんとも言えない眼差しを通じて描かれている本作は、さすが売れているだけのことはある面白さでおすすめです。

そして、前回に引き続き、「興亡の世界史」シリーズ読破記念として、以下11~20巻の感想です。 (00~10巻の感想はこちらです→「興亡の世界史」シリーズ(全21巻)を遂に読了~前編

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「興亡の世界史」シリーズ(全21巻)を遂に読了~前編

緊急事態宣言下の東京で引きこもりの生活が続いておりますが、 おかげさまで今のところ夫婦共々元気に過ごしております。コロナになると嗅覚異常が出るとのことで、二人してやたらと色々なもののニオイを嗅ぎまくるというおかしなことにはなっておりますが(笑)。

2006年にシンガポールから帰国した際、海外での食道楽と運動不足生活がたたり大きく体重を増やしていた金次郎は、妻の友人の推薦すすめで「踏み台昇降運動」(通称フミショー)によるダイエットを始めました。

フミショーは床に置いた踏み台の昇り降りを40分前後繰り返すだけの単調な運動なのですが、これが存外有効で、体重は渡星前のレベルに戻り、その後もフミショーを継続しているおかげで、それなりに不摂生もしてきましたが標準体重を維持できている状況です。

フミショーにはインナーマッスルが刺激できるとか、太腿の筋肉がついて代謝が上がるとか、科学的にも色々と利点は有ると言われているそうなのですが、金次郎が特に気に入っているのは以下のポイントです。

●思い立ったらすぐできる

ダイエットで最も重要なことの一つは継続することで、それがなかなか難しいのが人情というものですが、 フミショーは運動することのハードルが極めて低い、すなわちやりたい時にすぐできる、特別な準備やジムに行く等のプロセスが不要、 ということで継続が容易という特徴が有り優れものです。外が暑かろうが、雨が降っていようが関係無く年中いつでも簡単にできるのもいいですね。

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