サ高住とハトとぶよ、のその後について

そろそろこのブログも200投稿を超えようとしておりますので、今週は初めての試みとしてこれまで書いた記事のフォローアップをしてみようかと思います。去年の10月に義理の両親がサ高住を探しているという内容について書きましたが、先月彼らは40年近く住んでいた自宅を家じまいして無事サ高住に引っ越し完了いたしました。物が捨てられぬ義父の性格故に、越してからひと月が経とうとしているにも関わらず溢れんばかりのダンボールにまみれて暮らしているというのはまだご愛敬なのですが、

なんとサ高住選びの重要な決め手となった食事のクオリティが実は幻というか騙りで、見学会でこういう感じですと試食に出された料理と実際に提供される日々の食事のクオリティがレベチという、英会話学校のチケットを大量に買った後に予約が全く取れない事実が判明した的な恐ろしい事態となっております。皆さんもサ高住を選ばれる際は、食堂に忍び込んででも実際に提供されているものを実食する、あるいはストーカーのようにエレベーターに潜み居住されている方の食事についての意見をヒアリングするなどの対策を講じられることを強くおすすめいたします。同じ記事の中で金次郎の父が肘の手術で入院中と書いておりましたが、なんと彼は今度は肩の手術で現在再び入院しております。プロ野球の投手かと勘違いされる方もいらっしゃるかもしれませんがただの76歳の老人です。経過は良好のようですが、退院までにはまだ1か月ほどかかるようですので帰省は夏になりそうです。続いて去年の6月に我が家のハト被害について書いた件です。その後こまめなチェックと忌避剤の常置によりこの約1年間ほとんど被害を受けることなく平和の象徴であるハトのいない平和を享受しておりました。4月になり、妻とそろそろ忌避剤の効果が切れる頃だからまた新しいものを置かないとね、と会話していたのですが、義父母の家じまいの手伝いなどもあり、このところ襲撃も受けていなかったために、忌避剤の効果が2か月持続するといううたい文句を妄信し、5月頭までは大丈夫とほんの一瞬気を抜いてしまっておりました。ところが、ある朝何かうるさいぞ、下の階のお子さんが泣いて騒いでいるのかなどと思いつつ目を覚ますと、あの特徴的なクークークーという不吉な鳴き声が我が家のすぐ傍から聞こえるではありませんか。そしてキッチンの窓に映る不穏過ぎる鳥らしき影。。。夫婦で大パニックとなりながらキッチンのハトを追い払い、恐る恐る玄関わきの小ベランダを見てみると、このベランダは俺の城だと言わんばかりに満遍なく撒き散らされたハト糞の山という地獄絵図を目の当たりにすることになり、金次郎家は悲しみに包まれました。その後気を取り直し、ハトの持ち込む菌に冒されぬようコロナで培った万全の感染対策を施して小ベランダを掃除し、効果薄と去年よりレビューが悪化していた忌避剤を、質より量とばかりに大量にぶら下げまくり、忌避剤の聖地のようになったベランダに向かって、毎朝ハトが来ていませんようにと手を合わせて祈る日々を過ごしております。数日間連続で木の枝を置かれ営巣モードに入られたかと絶望しかけましたが、こまめに枝を片付けたのが奏功したのか、はたまた忌避剤メガ投与の効果なのか、この一週間程ハトの姿を見ておりません。どうなることやら。読み返してみてくだらなさに赤面でしたが、2021年の11月にうちのベランダでぶよに刺され、そのかゆみをドライヤーによる加熱解毒治療で乗り越えたと書きました。GW中に近所のフレッシュネスバーガー小伝馬町店に夫婦で赴き美味しいハンバーガーを堪能したのですが、我々の選んだ席が入り口近辺の薄暗い場所であったためか、金次郎が両手に1か所ずつと右目の上、妻も右目の上をぶよに刺され、翌朝には夫婦揃ってお岩さん風な化物感が漂う悲しい状態となりました(涙)。顔面はさすがにやめておきましたが、金次郎は過去の成功体験に基づき両手が真っ赤になるまでドライヤーで加熱し、これで事なきを得たとすっかり安心しておりましたが、今回その効果は数時間しか持続せず、その後信じられない腫れ、痛み、かゆみに苦しむ結果となってしまいました。あまり使いたくない市販のステロイド薬を塗布してもしばらく効かず、これを書いている現在も刺されてからかれこれ10日が経過しているといいうのにまだ苦しんでいる状況です。恐るべしぶよ、そして恐るべしフレッシュネス。皆さんもなるべく薄暗い場所は避けましょう。

前置きが長くなり過ぎましたが本の紹介です。「ケネディ家の人々」(ピーター・コリヤー著/デイヴィッド・ホロウィッツ著 草思社 )はジョン・F・ケネディ第35代アメリカ大統領の父であるジョセフ・P・ケネディ元イギリス大使とその妻ローズ・フィツジェラルドからその息子、孫世代に至るケネディ一族の歴史を描くノンフィクションです。所謂WASP(ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント)に牛耳られていたアメリカ政治においては圧倒的に少数のアイルランド系カトリックという出自の不利を実業家として蓄えた財力をフル活用して跳ね返し、フランクリン・D・ローズベルト大統領に邪険にされながらも民主党内での存在感を増し、無理くりアイルランド系としては有り得ないイギリス大使に上り詰めたジョセフのしぶとさには感銘を受けました。大恐慌時に抜け目なく逆張りで儲けたその商才はさすがですし、第二次大戦時に自らの利権を守るためイギリスのチェンバレン首相と結託して親ナチスドイツの立場を取り続けた彼の徹底したカネと権力への執着ぶりは褒められたものではないにせよやり切っているなと感心しました。息子のJFKはキューバでのピッグス湾作戦の失敗やその後のキューバ危機、ベトナム戦争拡大など政治的にはかなり苦悩した上に、幼少期からの腰痛や謎の体調不良などの持病に改善の兆しが無い状態で陰では苦しみ続けていたというのは、陽の当たる部分だけを取り上げがちな歴史の授業で学ぶ彼のカリスマ的なイメージからはかなり乖離したシリアスさを感じ、何事においても様々な側面が有るものだと考えさせられました。飛行機事故で亡くなった兄ジョセフ・ジュニアへのコンプレックスも甚だしく、ストレスの裏返しなのか血統なのか女性関係もクリントン顔負けのご乱行で、希代のカリスマという一面は事実なのでしょうが、非常に掴みどころが無く実態が捉えにくい人物であり、それが故に未だにその暗殺の背景について陰謀論も含め諸説紛々なのだなと納得いたしました。兄JFK同様暗殺されることになるロバートの真面目で地道な努力家ぶりとその見違えるような成長も印象的ですし、概ね問題児ばかりの彼の11人の子女についても詳述してありなかなかに興味深い内容となっています。30年程前に出版されたこの本の中では結構素行が悪い出来損ないとして描写されているロバート・ジュニアが、来年の大統領選での指名獲得を目指すという記事が先日出ていたのを見て恐ろしいと思いました。

そのケネディ一族やバイデン現大統領も属するホワイトエスニックと呼ばれるアイリッシュカトリックに対し、多数派としてアメリカを牛耳ってきたのが上でも書いたWASPの面々ということになるわけですが、その典型例が親子でアメリカ大統領となったブッシュ家です。そんなブッシュ一族がどのように権力基盤を固めてきたのか、またWASPと呼ばれる人々がどういう行動原理に基づいて動くのかなどについて詳細に解説してくれているのが「ブッシュ家とケネディ家」(越智道雄著 朝日新聞社)と「ワスプ(WASP) アメリカンエリートはどうつくられるか」(越智道雄著 中央公論社)の2冊です。WASPの中では自己顕示欲の発露は恥とされ、とにかくチーム・組織第一と教育されるのだそうですが、そういう人々からするとトランプ前大統領のような振る舞いは到底許容できないのだろうなと納得いたしました。また、プロテスタントはキリスト教の教義にはほぼ興味が無く、社会で自分が属する階層が上がるたびに、バプティスト→メソジスト→ルーテル(長老)派→監督派と所属する教会を変えるらしく、なんと節操の無い現実主義の人々かと驚きました。ちなみに監督派とは英国国教会のアメリカ分派が独立したものだそうです。金次郎が非常に興味を持っている分野なのでもっと書きたいことは有るのですがあまりにも長くなり過ぎるのでこの辺でやめておきます。ご興味の有る方にはこの2冊は大変おすすめです。

GW中にアマプラにて漸くワンピースフィルムREDを観ましたが、昨年のあの世間での盛り上がりを全く共有できず茫然といたしました。かつてこのブログでも書いたAdoさんが世界に羽ばたくための踏み台映画でございました。


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投稿者: 金次郎

読書が趣味の50代会社員です。

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