金次郎、下手の横好きで将棋に熱中した時代を思い返す

プロ棋士の藤井聡太さんが八冠を制すという偉業を達成されました。メディアでの露出も増え、将棋の知名度もうなぎ上りで、様々な理由で彼を推しまくる中高年おばさま達が、史上初の将棋を指さない将棋ファンとして勢力を伸ばしているようです。そんな通称〈藤井マダム〉軍団が、藤井八冠の恋のお相手として、無口な彼が対談時に若干饒舌になったというだけの理由で国民的優等生である芦田先生に狙いを定めているらしいという下世話かつ無責任な噂を耳にして、その壮大な構想力に感動すら覚えました(笑)。実は金次郎も若かりし頃に将棋を趣味としており、小中学校時代は読書より将棋という感じで、勿論小学校のクラブ活動は囲碁・将棋クラブでしたし、のめり込み度合いはというと、毎週日曜の午前はNHKの将棋講座で勉強した後NHK杯のプロ棋士同士の対局を必ず観る(勿論将棋講座のテキストは確実に購入する)、将棋関連の週刊新聞を定期購読する、各タイトル戦の状況を細かく追いかける、現役棋士名鑑を眺めて推しを探す、書店では定石や詰将棋の本を買って一所懸命勉強する、と今にして思うとなかなかのはまりぶりでした。

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金次郎、我流の記憶術を紹介&京極堂にはまる

このブログでも何度か書いておりますが、このところお客様の前でプレゼンをする機会が多く、その際には用意したスクリプトを読むのではなく、話すべき内容をできるだけ記憶してお話するよう心掛けております。そのプレゼンを聞いている同僚から、どうしてそんなに内容を覚えられるのかと尋ねられることが結構多いので、金次郎なりの記憶法についてちょっと書いてみたいと思います。ただ、そうは言っても特別な技法を用いて記憶しているわけではなく、当たり前すぎて恐縮ですが、①先ずはとにかく何度も話す内容を繰り返して口に出す、が最も効果的だと思います。

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金次郎とオードリー春日、一文字違えば大違いを身をもって体験

先日オードリーの春日が台湾ロケでの撮影時に、テンションが上がりまくって街で人と行き会うたびに持ちギャグである「トゥース」を連呼していたところ、スタッフからそれはやめた方が良いと助言されたそうです。何故そんな存在全否定のようなことを言われるのかと憤ったものの、「トゥース」は現地の言葉で「血ヘドを吐いて死ぬ」という意味になるのだとの説明を聞き、さすがにまずいと必殺のギャグを封印することになったとのニュースが有りました。どうしても気分が盛り上がった場合は、ややキレが無くなるデメリットは有るものの「トゥースー」にすれば言ってもいいらしく、こちらは「食パン」という無害過ぎる意味になるのだそうです(笑)。少し前ですが金次郎も微妙な言葉の違いに起因する想定外の事態に直面しましたのでそのエピソードについて紹介してみたいと思います。

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金次郎、謎の用語イエベ・ブルベ・ブライトサマーに当惑

最近金次郎家に革命的という程ではないですが世界が小さくひっくり返る出来事が発生いたしました。それは何かと言いますと、ずっとイエベだと思っていた妻がブルベであったことがイメコンによる診断で判明したという事件です(笑)。何のこっちゃとお思いの方も多いでしょうし、かく言う金次郎もイエモン派かブルーハーツ派か的な論争がオリコン上で繰り広げられているイメージしか浮かばず、それなりに読書もして物知りを自負する身としては、理解のできない言葉の連なりに敗北感まみれの放心状態となりました(苦笑)。気を取り直して妻からよくよく話を聞いてみると、どうやらイエベ=イエローベース、ブルベ=ブルーベースというのは肌色の分類だそうで、イメコン=イメージコンサルタントとは肌色や骨格などから服のコーディネートやコスメなどについての総合的なコンサルティングをしてくれるサービスの呼称なのだとか。

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チーム金次郎、肉の最高峰である金竜山に登る(前編)

先週末は人生でも指折りの貴重な体験をしてまいりました。いつもこのブログに登場いただいている人間国宝級の寿司職人M男さん(大将)と飽くなき味の探究者であるイタリアンシェフのK子さん(シェフ)ご夫妻に声を掛けていただき、日本焼肉界の最高峰とされ予約の取れない名店として知られる白金の金竜山を訪問するという僥倖に恵まれました。常連さんが必ず次回の予約を取って帰るというエコシステムの中で運営されているために、その常連サークルの方と知り合いになって連れて行ってもらう狭き門をくぐらないと辿り着けないお店であり、今回は40年金竜山に通い続けている大将の常連パワーにあやかり、6名席のうち4名を選出できるという超貴重な権利をいただいてしまい鼻血が出るほどの興奮に震えました。

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サソリの毒でひと山当てようとする謎の英会話講師は成功するのか?

先日エジプト在住アメリカ人講師から英会話のレッスンを受けていた際に、金次郎が化学品業界で働いていると自己紹介したところ、化学品ならスコピオバナーを取り扱えないか検討して欲しい、と授業そっちのけで熱心に語りかけられました。スコピオバナーという謎の単語がいったい何なのかを理解するまでに25分しかないレッスン時間のうち10分程度を無駄に消費してしまいましたが、よくよく聞いたところそれはスコーピオンベノム(scorpion venom)のことだと判明いたしました。

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美味!稀少固有種ビワマスの衝撃再び

8月14~16日は休暇をいただき11日の山の日から都合6連休の夏休みを満喫しておりました。折角のお休みを体調万全で過ごすべく、休暇初日の11日に食事の後は食材のパワーでいつも元気百倍にしてもらえるお気に入りレストランである水天宮前のキオキータに夫婦でうかがいました。今回はその天然ぶりで図らずもお店の雰囲気を支配してしまうスタッフKちゃんがお休みで不在ということもあり、やや落ち着いた雰囲気となった店内で(笑)カウンターに陣取ってシェフと楽しくお話をしながら極上のお料理をいただくという贅沢なひとときとなりました。途中からはシェフのパートナーである伝説の寿司職人M男さんもふらりと現れ、我々夫婦の隣に座ってワインを飲みながら食事をつまむシチュエーションで、故郷青森の思い出、厳しい修行時代の苦労、築地や豊洲市場のあれこれなどお寿司以外のことについても興味深いお話をたくさん聞くことができ、気づけば11時という、時間が経つのを忘れてしまうほどの充実したディナータイムとなりました。

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読書家金次郎、文豪にあやかる初夏の伊豆行(後編)

今回で伊豆旅行記は完結です。前回は川辺の〈寝湯〉を満喫したところまで書きました。その後あっという間に眠くなり楽しかった旅の初日が安らかに終了し、気付けば翌朝爽やかな日の光を浴びて心地よい目覚めを体験しておりました。妻と共に畳敷の居間から早朝の森の景色を眺めながら気づいたのですが、ベッドの置いてある空間が2段ほど下げてある効果でベッドの圧迫感が全く気にならず、視界を遮る物が室内に無いので景色を存分に楽しめる構造になっていてよく考えられているなと改めて感心いたしました。

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読書家金次郎、文豪にあやかる初夏の伊豆行(前編)

先週末、敬愛するAさんご夫妻と金次郎夫妻の4人で小旅行に行って参りました。いつもと少し趣を変え、最高に楽しかった思い出を忘れないための旅日記的なブログになりますことご容赦下さい。シンガポール駐在時代に知り合ったAさん一家とはこれまでオーストラリア、ベトナム、箱根と家族ぐるみで一緒に旅をしてきましたが、Aさんのお子さんたちもすっかり大きくなって手が離れ、12年ぶりの今回の旅は初の大人のみのものとなり、初めてお会いしてからの20年という月日を実感し、非常に感慨深い思いでした。旅の計画段階では、先ず各部屋に露天風呂の付いている温泉に行くことが決まり、新幹線を含む電車+レンタカーという移動手段を決めて目的地を選定したのですが、移動の新幹線が何気に高くつくために一定の予算を設定してしまうとどうしても北関東から東海にエリアが限定され、旅行好きの美容師さんに絶対いいから行くべきとすすめられた青森の奥入瀬渓流温泉は今回は落選となりました。色々と相談して最終的に天城の湯ヶ島温泉郷に有る谷川の湯あせび野という宿が運良く空いておりましたのでこちらを予約することといたしました。

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50歳の金次郎、今更アメリカ50州の基礎知識入門書を読む

相変わらず大谷選手の大活躍は続いていますが、ふと彼の所属するLos Angeles Angelsという球団名はAngelが被っていることに気づき、〈天使たちの天使〉みたいな意味になっていてちょっと笑えました。日本語では表現しにくいですが東京ミヤコズみたいな感じでしょうか(笑)。あまり関係有りませんが、前々からたくさん有るアメリカの州について興味を持っており、今回「最新版 アメリカの50州がわかる本」(時事アナリスツ著 河出書房新社)を入門編として読んでみました。

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金次郎、オンラインのプレゼン時に鼻水を流す

先日たくさんのお客様を前にオンラインでプレゼンをする機会が有りまして、途中までは調子よく説明を進めていたのですが、突然何の前触れも無く鼻水がとめどなく流れ出す事態となり、プレゼンも未だ半分弱残っている状態でいきなり画面から消えるわけにもいかず、かなりパニックに陥りました。

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高校生になった文学女子ABさんに恐る恐る本を紹介

同じ美容室に通っているというだけの接点で、会ったこともない双子女子ABさんに気に入ってもらえそうな本を不定期で紹介するこの企画も今回でもう第11弾となりました。小学生だったお二人も春からは高校生となりどんどん新しい世界を切り拓いているのに対し、割と立ち止まっている中年として焦る気持ちも有りますが、読書の師匠としての威厳を保つべく今回も全力で臨もうと思います。金次郎が高校に入ったのは1988年ですが、当時はえせヤンキー中坊から真面目県立高校生となり、学業も運動も周囲にそこそこ手強い奴等がいるぞという雰囲気が漂う中、色々真剣に取り組まないとちょっとまずいかも、などとぼんやり考えていたことを思い出します。

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金次郎夫婦、野性味溢れる猫たちに癒されまくる

夫婦で家の近所を散歩していた際に謎のロボットカフェというものを見つけ、こんなよく分からないコンセプトカフェが有るのなら、我々夫婦が愛してやまない猫カフェも有る筈だ!と思い立ち、この地域に住み始めてから16年、一度もやったことが無かった猫カフェ・人形町での検索を実行してみました。すると、なんと我が家から僅か徒歩4分という奇跡的なロケーションで5年前から猫カフェが営業しているではありませんか!

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金次郎、ふと中国での地獄の飲み会について思い出す

コロナ真っただ中の時は不思議と思い出しませんでしたが、最近少しずつコロナ感染者やはしか患者が増えてきているとのニュースを見て、ふと10年以上前の恐ろしい感染体験について思い出しましたのでそのことについて書いてみようと思います。当時金次郎は中国顧客との関係構築を目指し、また来たのとうんざりされながらも毎月のように現地に出張し面談&会食を繰り返しておりました。基本的には上海地域が中心でしたが、時には揚子江をやや遡った場所に位置する顧客のオフィスまで車で数時間かけて通うこともしばしばでした。あれは確か冬の非常に寒い時期の出張だったと思いますが、

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10代の金次郎がビー・バップ派でなく湘爆派であった懐かしい思い出

先日同学年の友人と久々に食事をしましたが、50歳過ぎのおっさんがややどうかとは思うものの、相変わらず10代の頃に夢中になった漫画やアニメの話で大変盛り上がりました。こういうコンテンツに関する話題の際の40台後半から50代前半世代のとめどない盛り上がりぶりがやや異常であることは、若者世代からちょくちょく指摘されて認識しており、これは後の世代と比較して娯楽の選択の幅が極端に狭かったことに起因するのだろうと自分の中では整理しています。現代のように数えきれない選択肢の中から自分の趣味に合うものをピックアップするというのではなく、基本的に入手可能なものは全部読んだ上で好きな作品をより深掘りするというのが当時の楽しみ方であり、故に同時代のどの作品に対してもかなりの確立で話題を共有できることが他の世代の介入を寄せ付けない、高テンションおやじ集団による局地的な盛り上がりに繋がっているのだろうと思います。最近は不良が登場する作品として東京リベンジャーズが大流行していますが、

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金次郎、不朽の名作「釣りキチ三平」に思いを馳せる

先日、「釣りキチ三平の夢 矢口高雄外伝」(藤澤志穂子著 世界文化社)を読み、久々に不朽の名作である「釣りキチ三平」のことを思い出しました。小学生の頃にアニメの再放送を何度も観て、床屋さんに置いてあったコミックスを繰り返し読んで影響を受けまくり、友人と夢中になって近くの川や池で三平になりきって釣りに興じたのが思い出されます。釣りキチ三平のヒットを契機として急速に広まった当時の釣りブームは日本中を席巻していたと言っても過言ではなく、この作品によって釣りを普及させ文化として定着させた矢口先生の功績は計り知れないと感じます。気持ち悪い話で恐縮ですが、

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【アフター4読書恒例企画】本屋大賞2023予想対決の結果を発表!

いよいよこの日がやって参りました。ただなんとも悩ましいことにこの重要な本屋大賞発表が行われる4月12日(水)の夕方のタイミングで、金次郎と宿敵Mが揃ってお客様にプレゼンを行いそのまま食事に流れるという予定が入っており、結果が気になるあまり月や星やクイズやノアの方舟の話をしてしまい、本業のプレゼンを疎かにする事態になってしまうのではと大変危惧しておりました。ところが幸運にも今年は午後の早い時間に順位が発表され、アポイント時には勝負の結果も判明していたので、若干ニヤニヤしながらではあったものの、ご機嫌な感じでプレゼンを無事終えてその後の会食も存分に楽しむことができて良かったです。そう、既に行間から喜びが滲み出てしまっておりお分かりかと思いますが、昨年に引き続き今年の対決も金次郎が制し対戦成績を3勝2敗の勝ち越しに持ち込むことができました。

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【アフター4読書恒例企画】本屋大賞2023順位予想対決!

またまた今年もこの日がやって参りました。4月12日(水)の本屋大賞2023結果発表を前に誰にも頼まれていないのにその順位を勝手に予想し、何の必要も無いのに知力の限りを尽くして友人と予想の精度を競うという、究極の遊びと言えなくもないこの企画もはや5回目を迎えました。これまでの戦績は2勝2敗と拮抗しており、金次郎も宿敵Mも互いに譲れないところですが、果たして勝者に贈られる金の栞はどちらが手に入れるのか、以下それぞれの予想です!図らずも2、5、6、7位の予想が完全に被り、勝負の帰趨を制するのは町田そのこ著の「宙ごはん」と結城真一郎著の「#真相をお話しします」の順位にかかっていると思われます。

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金次郎と宿敵Mによる本屋大賞2020予想対決、結果発表!

金次郎と宿敵Mによる本屋大賞2020予想対決!

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金次郎、懐かしの東京西部在住時代を振り返る

1991年の3月末に故郷の福岡を離れ上京してから既に32年が経過してしまっていて、そのスピードに慄然としますが、今回は金次郎がこの32年間に住んできた場所について振り返ってみることにいたします。何度か書いておりますが、金次郎が東京暮らしをスタートさせたのは渋谷区笹塚という京王線沿線の町でした。

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金次郎、趣深い日本橋区史を読みふける

金次郎の住んでいる人形町(正式には日本橋人形町)は周辺の町と共に旧日本橋区に属し、江戸時代から繁華街としてにぎわっていた地域です。慢性的なネタ不足状態がどんどん深刻化する中、これをブログに書かない手は無いと思い立ち、日本橋区史という様々な小説の情報源になっている由緒正しい資料を紐解いてみたところこれが存外面白く、ついつい読みふけっていたらあっという間に時間が経過してしまっていて呆然としております(笑)。江戸の花街として最も有名なのは遊郭の吉原だと思いますが、なんと吉原遊郭は明暦の大火で焼失してしまうまでは現在人形町となっている地域に有ったものが大火後浅草に移転し、今に至っているとのことでした。

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